「表現の不自由展・その後」の展示は、作家と作品をより良く活かすことを最優先に考えました。
検閲を受けた作品は色眼鏡で見られがちなので、展示には先入観を与えない工夫を凝らしました。
挨拶文はできるだけニュートラルな装いに、作品説明文も検閲事件に関わる叙述は最小限にとどめています。
検閲事件の詳細は資料コーナーの作家ごとに分類のファイルに詳しく収録しました。要は、検閲事件の博物展示でなく、検閲された作品の美術展示です。
まず作品そのものを観賞していただいて、「じゃあ、なぜこれが検閲に?」という方は資料でじっくりどうぞという趣向です。